この患者さんは左半身全部がつらく、仕事中はかがむ用事が多いために腰が痛くて
午前中で腰痛が限界になると言って来院された60代の女性です。
週一回のペースで5回目の来院時に3年前からの耳鳴りがほとんどしなくなったと言
われました。
問診時も今までの来院時にも耳鳴りについて一度も訴えることがなかったので、その
時はじめて耳鳴りがあったことを知りました。
患者さん本人いわく耳鳴りも結構辛かったらしく良くなって大変喜んでおられました。
このかたの特徴としては、左半身がつらいとおっしゃっていたとおり背骨の左回旋で
胸椎に動きがなく胸を反らす様に代償運動をしていました。
また頸椎1番が右に振っていて、右頸椎の2・3番が右に回旋している、また背骨の全体
の屈曲伸展の可動性がかなり悪かったのでこの辺りを中心に施術しました。
耳鳴りが改善したのは、頚部の筋緊張が改善されたためかもしれません。
基本的に長年わずらっているような症状の場合、改善はしますが、100％症状が取れる
ことはなく少しだけ症状が残る場合がほとんどです。
こればかりはどうにもなりません。
耳鳴りが改善した以上にこの患者さんが喜ばれていたは、身体の使い方を変えて腰痛が
激減したことです。
以前は前屈みにで用事をするときは、壁に持たれて用事を行っていたところを身体を丸
めてかかとに体重が乗るように意識して用事をするようにアドバイスをさせてもらいま
した。
この患者さんの場合、こちらで指導させていただいとおりに身体の使い方を変えて作業
をするようになってから仕事中の腰痛が激減したそうです。
やはり施術も大事ですが、患者さん自身の身体の使い方に工夫してもらう事が長いスパン
で考えた時に一番大事になってくることだと改めて思いました。
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